伊藤學回顧録② 田中豊博士との深い縁 父子2代にわたり

田中豊博士との深い縁 父子2代にわたり

伊藤 父は東大土木の先輩でした。内務省(のち建設省)で河川行政にあたっていた技術者で、特にダムに関心が深く、「堰堤(えんてい)工学」という専門書も出しています。

(中略)

父・令二さんと母・登茂子さん

――お父上は、田中豊先生と縁があったそうですね。伊藤先生の前任の東大教授は平井敦先生(1908ー93)、その前任が田中先生で、伊藤先生は田中先生の孫弟子に当ります。

伊藤 田中先生が東大教授になった時、父は最初の教え子でした。私が東大に入った1949年(昭和24年)の前年に田中先生は定年になっていたので、私自身は講義を受けていないのです。でも、父との縁がありますから、私の結婚式は媒酌が恩師の平井敦先生で、主賓は田中先生でした。「伊藤君に『和敬』という言葉を与える」とスピーチしてくれたのです。「伊藤君の父は私の教え子、私の孫(注)は伊藤君の教え子」とも紹介してくれました。他の方のスピーチはほとんど忘れましたが、田中先生のお話はしっかり残っています。

(注)田中宏・オタワ大学名誉教授

――本当に縁が深いのですね。

伊藤 田中先生との縁は、他にもあります。

(続きは「橋梁通信」4月15日号でご覧ください)