はしから はしまで ④ 日本橋 その4

五街道の起点・日本橋(東京・中央区)を日本橋たらしめているのは、橋の構造や伝承もさることながら、やはり橋上の特徴的な装飾である。とりわけ電飾灯の基部にある麒麟の像は印象的だ。彫刻家・渡辺長男(おさお)の作品である。

       麒麟とは、中国の伝説上の神聖な動物。そういえば昔、大相撲に麒麟児や大麒麟というしこ名の力士がいた。国土交通省の東京国道事務所が制作した「日本橋 百年の基礎を次の百年へ~補修工事の紹介~」によると、麒麟は通常、羽もひれもない。しかし、日本橋の麒麟像にはひれが付いている。「橋と地域がさらに躍進していけるようにとの願いが込められています」という。

     やはり同事務所制作の「日本橋 さらなる五百年に向けて 歩み続ける日本橋」には、「『麒麟現るれば聖人生まる』という中国の故事にならい配された」「瑞祥(めでたいしるしのこと)を表している」と説明している。

また、同区教委の「中央区の橋・橋詰広場 中央区近代橋梁調査」は、「麒麟には普通羽はないが、『一瞬千里を飛翔する』ところからつけられた。しかも『羽よりヒレの方が面白からん』とヒレになった」と述べている。

さて、ここからが問題です。日本橋に詳しい人から、そうナゾをかけられた。「麒麟の口は開いているでしょうか、それとも閉じているでしょうか」

(続きは「橋梁通信」5月15日号でご覧ください)