主張(11)なぜ言わないのか インフラ整備の重要性

平成30年7月豪雨(西日本豪雨)を巡る朝日新聞の社説は、言っていることは大事で異論はないが、そもそも論として、あらかじめのインフラ整備で災害の被害を減らす視点がないと、前回述べた。

一方、藤井聡・京大教授の発言は、治水関連予算の縮減を指摘した具体的な提言で、印象に残ったとも書いた。

その発言は7月13日付の読売新聞「論点スペシャル」に載った。見出しは、「国挙げて治水対策急げ」。日本の河川は堤防の整備率が欧米に比べて低いのに予算を減らし続けたことを指摘し、「せめて2-3割程度拡充できれば、基本的な治水対策は15年以内に完了できるだろう」と語った。

朝日の社説に欠けているのは、この視点なのである。読売も、せっかく藤井教授の発言を載せながら、自らの社説は朝日と変わらない論調だ。

7月10日付は、「被災者の救援と復旧を急げ」。災害の発生直後には必要な視点で、異論はない。

ただ、

(中略)

朝日、読売の社説を読んでいると、カネのかからない「対策」ばかり言っているような気がしてならない。それが可能なら、だれも苦労しない。財務省に遠慮しているのだろうか。

(「木戸健介さんの足跡をたどる」シリーズは休みました)

(全文は「橋梁通信」8月15日号でご覧ください)