「道路メンテナンス年報」公表 国交省

橋の点検進む 自治体管理では修繕進まず

土交通省は8月28日、橋梁などの2017年度点検結果をまとめた「道路メンテナンス年報(第4弾)」を公表した。今年度で1巡目が終わる「5年に1度の近接目視による点検」の実施状況は、橋梁で80%に達し、同省は「着実に進捗」としている。しかし、必要な修繕への着手率(16年度まで)は判定区分Ⅱ3%、Ⅲ・Ⅳ15%とまだ低く、特に地方で今後大きな課題となりそうだ。

年報によると、14年度から4年間の累計で橋梁の点検実施率(全道路管理者合計)は80%(全国に約73万橋あるうち59万余橋)となり、同様に点検しているトンネル71%、道路付属物等75%より高い。その点検結果による判定区分の割合(同)は、Ⅰ41%、Ⅱ49%、Ⅲ10%、Ⅳ0.1%だった。

17年度だけでは、橋梁全体に対する点検実施率(同)は27%。道路管理者別にみても、同省23%、高速道路会社23%、都道府県・政令市等22%、市町村(特別区を含む、以下同)28%と、点検は順調に進んでいることが伺える。

しかし、今年3月までの修繕着手率(全道路管理者、設計を含む)は、判定区分Ⅱとされた約20万橋のうち3%、Ⅲ・Ⅳとされた約4万橋のうち15%にとどまっている。とりわけⅡがまだ進んでいないことが目立つ。

修繕着手率を道路管理者別にみると、判定区分Ⅲ・Ⅳは同省62%、高速道路会社36%、都道府県・政令市等9%、市町村13%。Ⅱは同省25%、高速道路会社3%、都道府県・政令市等1%、市町村2%だった。いずれの区分でも、自治体の遅れが際立っている。

判定区分Ⅳは全国に543橋(同省4、都道府県・政令市等27、市町村512、高速道路会社0)。同省の4橋はいずれも修繕・架替で、都道府県・政令市等はうち26橋で修繕・架替、撤去・廃止が決まっているが、市町村ではうち104橋が対応未定となっている。

点検が進む一方で、地方での対応遅れが目立つため、同省は直轄診断や修繕代行、地域一括発注などで自治体への支援策を強化する方針だ。

(詳報は「橋梁通信」9月15日号でご覧ください)