主張(15)「非論理的」「乱暴」も メディアの体質 木戸健介さんの足跡をたどる6

災害が続いたりして、このシリーズはしばらく休んだ。

ジャーナリスト木戸健介さんが「公共事業とマスメディア」と題して国土政策研究所で講演したのは、2011年のこと。7年も前ではあるが、「主張」欄は講演の足跡をたどって来た。それはなぜか。

こうしたテーマを正面から論じた文献が少ないことがある。そして何より、7年経っても事情は余り変わっていないのでは? という素朴な疑問があったからだ。

例えば、朝日新聞の5月12日社説。「本四架橋30年 負担の大きさ忘れるな」という見出しだ

社説は架橋の「恩恵」として、「瀬戸内海の両岸とその間の島々が結ばれ、ヒトやモノの流れは大きく変わった。通勤通学をはじめ生活ルートとして定着したほか、多くの観光客が行き来する。四国の産物を本州の大市場に届けやすくなるなど、産業面での利点も少なくない」と述べている。架橋の効果は認めざるを得ないようだ。

社説はその後、「建設に伴う借金の返済では、全国の高速道路の利用者が少なくともあと40年間、負担を続ける」と展開し、費用と返済を論じた。

ところが、にわかに矛先を転じる。「政府は1980年代後半、(中略)関東から九州まで6ルートの海峡横断プロジェクトをまとめた。08年に凍結したが、安倍政権は17年度から、このうち下関北九州道路の調査費の補助金をつけている」と。

そして、「財政難や人口減を考えると、新たな巨大橋に手をつける余裕がないのは明らかだ。費用対効果を無視した安易な構想を戒めるためにも、本四架橋をとりまく厳しい状況を直視しなければならない」と結んでいる。

本四は効果があったが、借金が大変なので、下北はやめろ、という訳だ。

しかし、(以下、略)

(全文は「橋梁通信」10月15日号でご覧ください))