忘れない 海峡横断プロジェクト 2 経緯 

1998年(平成10年)策定の第5次全国総合開発計画(21世紀の国土のグランドデザイン)で、東京湾口、伊勢湾口、紀淡海峡、関門海峡、豊予海峡、島原・天草・長島の海峡横断プロジェクト6件について、「長大橋に係る技術開発、地域の交流、連携に向けた取組等を踏まえ調査を進めることとし、その進展に応じ、周辺環境への影響、費用対効果、費用負担のあり方等を検討することにより、構想を進める」とされた。様々な条件を付与しながらも、「調査を進める」「構想を進める」と、方針が明確な表現で示されている。

その一方で、津軽海峡については、「今後の発展が期待される地域である」とされながらも、「青函トンネルの一層の活用方策、新たな交通体系について、交流圏構想等の動向を見つつ長期的視点に立って検討する」という表現にとどまっていた。

節目が変わったのは、10年後の2008年(平成20年)だった。この年4月、国土交通省の「道路関係業務の執行のあり方改革本部」は最終報告で、「海峡横断プロジェクト調査は実施しない」と明記した。調査を担ってきた海洋架橋・橋梁調査会は、他の法人と統合されることになった。

(中略)

総合開発計画に代わる新たな国づくりの指針「国土形成計画」(同年7月)は、「湾口部、海峡部等を連絡するプロジェクトについては、長期的視点から取り組む」とし、構想自体は残したものの、事実上棚上げされて今日に至っている。

(全文は「橋梁通信」10月15日号でご覧ください)