主張(20) 新技術、点検資格、そして道路管理者 2巡目の年頭に考える 

注目されていた橋梁2巡目点検の方向が見えてきた。

大きな関心事であった近接目視は維持しつつも、点検支援の新技術を積極的に活用していくという。変状や構造特性に応じた点検の合理化や、特徴的な変状への対応も進められることになった。

改善すべきは改善して点検を進め、次の5年間の途中でも必要な変更は行う柔軟さが求められるだろう。

当面、3つの課題が考えられる。

まず、新技術といっても、現場的には百花斉放の印象がぬぐえない。もちろん技術開発は一般的に、組織立って系統的に進むものではないが、それにしても官庁や企業、研究機関などがバラバラに動き、全体としての連携が取れてないように見える。

あげく、「どれも使い物にならない」といった否定的な評価が聞こえてきたりすると、着実な前進イメージには遠い。

それぞれの開発努力の相乗効果を上げ、多数が実用化される方策を考えたい。

点検員の資格問題も、早期の取り組みが必要だ。公的・民間の資格が世の中にあふれているのに、橋梁点検者の資格が整備されていないのは不思議な感じさえする。

気がかりなのは、自治体管理の橋では、点検が行われても肝心の修繕が進んでいないことだ。

(中略)
自治体任せにしていいのか、という問題である。

例えば「市町村道の管理は、その路線の存する市町村が行う」といった道路法の規定は、もうそろそろ、どこかで議論されていい。

国民の健康、生命に直結する水道でさえ、民営化の道を開いた改正水道法が成立する時代である。

これまでの常識にとらわれず、自由で大胆な発想で取り組まないと、橋梁がいずれ深刻な事態に直面するのは避けられない。

(全文は「橋梁通信」1月1日号でご覧ください)