横丁(20) 街中を猛進するイノシシより怖いものは

うり坊はかわいいイメージがあるが、成長したイノシシはどうも嫌われ者だ。市街地を猛進したとか、指をかみ切られたとかのニュースで怖がられている。そのイノシシと橋には深い縁があ

る。日本で橋が最初に架けられたのは、大阪・猪甘津(いかいのつ)だったという説が有力だ。日本書記に仁徳天皇が「猪甘津に橋為(わた)す」とある。今の生野区、後世に架けられて今は

ない「つるの橋」の場所ではないかと推定され、記念碑が建つ。つるの橋がなくなったのは河川の埋め立てによるものだが、近年は老朽化による廃橋が増えている。

(中略)

仁徳天皇以来、営々として築いてきたインフラを、補修費がないから、人口減だからと、今の時代に相次ぎ捨てることは許されるのか。大きな議論が起きない鈍感さは、街中を猛進するイノシシよりもっと怖い。

(全文は「橋梁通信」1月1日号でご覧ください)