社長放談 オリエンタル白石 大野達也社長

更新工事受注が業界首位に 2015-17

新設PC橋梁の担い手として知られるオリエンタル白石は、高速道路会社が2015~17年度に発注した更新事業で、業界トップの受注高を得ている。更新事業の受注が好調な理由、ニューマチックケーソン基礎の最新動向などを大野達也社長に聞いた。

 

「当社は幸運にも、大規模更新・補修工事が本格化する前に、これまでにPC合成桁の外ケーブル補強工事やRC中空床版の打ち替え、集中工事初の床版取り替えの半断面施工など含め多くのパイロット工事を受注、完成させてきました。その機を逃さずに、要素技術を研究・開発ができていたことなどが大きい。その1つ『SCBR工法』は、実際の工事を円滑に進めるために、必要に迫られて開発した側面もあります」

オリエンタル白石は、更新事業が発注される前から、工事を高度化・円滑化させる要素技術の開発を周到に準備してきた。

大野社長は、その背景を「幸運な巡り合わせ」と語るが、やはり、発注者との信頼関係が大きく左右している。

更新工事が本格化後も、橋梁・トンネルなどを包含した大ロット工事2件を「熊谷組」とJVを組んで応札し、受注に成功している。 

要素技術の開発 周到に準備 グループの強み生かす

「グループに鋼橋を専門とする日本橋梁があり、設計段階で、塗装塗替えや添接部の取り替えなど異種構造をグループ内で検討できる点も小さくありません。同社とは当初、新設橋梁の市場で優位性を発揮できないか検討しましたが、むしろ更新工事で絶妙なコラボが図れています」  

同社は同じ「OSJBホールディングス」傘下の「日本橋梁」、「タイコー技建」と共同で『補修・補強・更新』に特化した共通パンフレットを作成。コンクリート橋、PC橋、下部工など橋梁にかかわる工事を守備範囲とした「橋梁ゼネコン」としての提案も始めた。

上下部一帯工事に強み

「トップシェアのニューマチックケーソン基礎では、機械メーカーや材料メーカーと連携して数多くの研究開発をしてきました。異業種とのコラボ経験も生かされたと言えましょうか」

2018年3月期のニューマチックケーソン基礎の売上高は110億円に上った。

掘削量でシェア8割を超える橋梁関係(年間約50億円)以外に、出水やゲリラ豪雨など災害が多発する中で治水関係が増え、シールドの立坑関係などからも要請がある。

「多くの施工ノウハウや知見を元に、安全管理を機械や設備に反映できる点が当社の強みです。掘削の生産性を向上させるため、機械と廃土設備の性能向上や、遠隔掘削技術に磨きをかけています。人口知能を用いた自動化や、無人による掘削、メンテ、解体、計測も試行錯誤をしながら実用化しています」

上・下部工一体の新設橋梁工事で、下部工がニューマチックケーソン形式であれば、同社の競争力は格段に高い優位性を発揮する。

(以下、略)

大野達也(おおの・たつや)氏 1958年広島県出身。60歳。83年京都大学工学部卒業、オリエンタルコンクリート(現オリエンタル白石)入社。2010年取締役常務執行役員、15年取締役専務執行役員。17年4月に代表取締役社長に就任。同6月OSJBホールディングス代表取締役社長に就き、現在に至る。

(全文は「橋梁通信」12月15日号でご覧ください)