移動昇降式足場「スカンクライマー」 橋脚点検・補修の省力化に威力 SCジャパン

SCジャパンが代理店として販売している移動昇降式足場「スカンクランマ―」が、従来は架設足場を使っていた高速道路や鉄道の橋脚点検・補強で注目されている。2016年から全国の高速道路の橋脚点検に採用された。製造元スカイクランマー社のエリック・ノージアイネンCEO、販売代理店のSCジャパンの田原慶博課長に、この移動昇降式足場の歴史、特徴、日本での販売戦略などについて聞いた。

海外800機、国内40械機の販売実績 世界リーディングカンパニーの技術で

――会社概要からお願いします。

ノージアイネンCEO

「スカイクランマー」は1964年、ポーランドで開発されました。高強度、高精度のラック・アンド・ピニオン(回転力を直線の動きに変換する歯車)により、安全確実な昇降を可能とする技術です。

当社は「スカイクランマー」の製造販売を手掛ける会社として、1985年にフィンランドで設立されました。以来、移動昇降式足場のリーディングカンパニーとして、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア、北アメリカに拠点を展開してきました。

本社はフィンランドのタンベリにあり、ポーランドのグニエズノ市に工場を持っています。今年2月にはフランスのトラクテル社の傘下に入ったので、拠点はさらにワールドワイドに拡大しました。

これまで、800機を販売しています。

田原課長 日本国内では、当社が代理店として13年から販売を開始し、大手レンタル会社を中心に40機を販売、全国の高速道路の橋脚点検を中心に採用していただいています。

プラットフォーム ±45度 自在に変形 架設部材1/10 コスト大幅縮減

――移動昇降式足場「スカンクランマー」の特徴について

ノージアイネン 当社は移動昇降式足場、工業用エレベーター、建設用エレベーター、輸送用エレベーター、特注品と、大きく5つに分けて製造していますが、橋脚用に使用されるものは、移動昇降式足場のSC6000とSC8000の2種類になります。

基本部材は、①ラック・アンド・ピニオン②ベース③安全ブレーキ④ダウントラス(100V-3KVA)⑤スネークアタッチメント(マスト登り作業用プラットフォーム、長さ1500㎜×幅900㎜)⑥非常降下装置⑦モーメントリミットセンター(過積載を感知)⑧ペンダントスイッチーー等から構成されています。

スネークアタッチメントは無段階で、45度、プラスとマイナスに自在に動くことができ、楕円型、コの字型、ロの字型と、橋脚の形状や現場状況に合わせて変形できます。

また、ベースは小スペースにも設置が可能なミニシャーシで、ジャッキによって簡単に水平レベルが保たれます。

――採用のメリットは

ノージアイネン 現場の状況にもよりますが、スカンクランマーの部材を運ぶトラックの台数は、架設足場に比べて10分の1で済みます。

簡単にトラックに載せられる、下せる、組み上げられる、片付けられる、輸送できる――ので、人件費、輸送費に大きな差が出てきます。

また、近年は架設足場の解体時に墜落事故が増えていますから、安全性は格段に上がります。

スカイクランマーは橋台一周、200mまで上がれます。低い橋脚でも、昇降回数が多くなる場合などは、高所作業車より優位性があると思います。

労働者は目線の高さで仕事ができます。それに、架設足場では安全帯を付け替えながら移動しますが、スカイクランマーはその手間がいりません。

作業床の幅にもよりますが、均等荷重3000㎏までの重量をプラットフォームに載せて運べますので、その範囲で資材が積めることも喜ばれています。

人手不足克服 技術提案力

――日本の建設市場に向けて

ノージアイネン 当社の機械製造の理念は、高品質、耐久性、安全性の3つです。耐久性は20年以上を保持しています。

50年以上の歴史の中で、テクノロジーを駆使してアタッチメントの開発をしてきました。私たちができないことは他にもできないだろう、という自負を持っています。

顧客は80%がレンタル会社です。欧州でスカンクライマーが普及した背景には、作業の軽減と安全性・効率性を実感した作業員の要望が高まったことがありました。そこで建設会社がレンタル会社に要請し、多くのレンタル会社に保有される定番機種となった訳です。

また、多くのレンタル会社にはエンジニアリング部門がありますから、その人たちと協力しながら、現場での適用事例を増やしていきました。様々なプロジェクトに関わり、話し合い、リクエストから数々の部材の改良を行い、進化させてきたのです。

競合はありますが、自分たちがリーディングカンパニーでありたいと思い続けています。

田原 国内のあらゆる建設関係の会社、建機レンタル会社に販売していきたいと考えます。

建設会社は、エンジニアリング力があるレンタル会社をパートナーに選ぼうとしています。人手不足を克服する手段としても、スカンクランマ―はお役に立てると思います。

ぜひ、時代のニーズにマッチしたスカンクランマ―導入のご検討をお願いいたします。