首都高技術センター 技術講演会② 土木学会第105代会長 大石久和氏

インフラなくして経済成長なし

 土木学会第105代会長 全日本建設技術協会会長 大石久和氏

 安寧の公共学 -インフラが支える暮らしと経済-

大石氏はまず、講演のタイトル「安寧の公共学」について説明。土木は公共の安寧を約束するための技術的な体系学だから、と述べた。

17年に「『危機感のない日本』の危機」(海竜社)を出版したが、そのきっかけとなったグラフがあるという。日本と中国の名目GDPシェアの推移。それによると、日本は95年、世界のGDPの17・6%を占めていた。ところが、20年後の15年には5・9%に転落した。この20年間、全く経済成長しなかったからだ。

日本はなぜ、経済成長しなかったのか。

財務省の失敗は、財政危機をあおり過ぎ、歳出削減と消費増税にのめり込んだことだと、大石氏は指摘した。その結果、未来への投資、つまり道路・港湾などのインフラ(公的固定資本)の形成と、教育への公的支出を怠って大きく縮小させるとともに、国民の貧困化と経済の低迷(=税収不足)、財政の更なる悪化を招いたと述べた。

(中略)

財政再建の方法は、増税や歳出カットではない、それはデフレ促進、国民窮乏策であり、経済成長を阻害する、経済を成長させ、総税収を増やすことだ、と強調。

そして、「質の高いインフラなくして、経済成長はない。経済成長なくして、財政再建はない」と訴えた。

(全文は「橋梁通信」2019年1月1日号でご覧ください)