SIPセミナー② オリエンタルコンサルタンツ 田中樹由氏

想像力が必要だ 現場で起こりうること 損傷の流れ・原因

  橋梁点検の実態

  オリエンタルコンサルタンツ 田中樹由氏

現地踏査のポイントは、労基を守る、安全優先、見落としのない点検=品質確保、協議の必要な関係者の確認により苦情等を防ぐリスク管理、橋梁の諸元や補修履歴を確認(台帳記載事項が常に更新され、正しい状態とは限らない)――である。

安全に関しては、検査路の腐食(点検してないので)、橋梁点検車のアウトリガーを乗せた時の歩道舗装の陥没のほか、はしごが滑る・はしごをかけた場所が崩れるといった危険も想定される。鉄道の場合、架線防護や軌道養生が必要。まとめると、現場で起こりうることを様々な視点から想像することが大事だ。

事前準備のポイントの1つは、施工年代から想定される損傷をあらかじめ把握することである。施工時期に特有の損傷がある。RC床版の設計方法、T桁間詰部や水切りの形状、床版防水の有無、T桁のPCケーブル定着箇所などは、施工時期によって違うからだ。

現地点検では、どこに、どんな損傷があるか、推定する想像力が必要になる。例えば、ここに疲労亀裂があるなと想像して点検するのと、何もしないとでは、大きな差が出てくる。

また、伸縮装置の段差が支承の機能障害(ローラの逸脱)につながったり、排水管の損傷・漏水で桁部材が腐食したりする。損傷の流れ・原因を想像することだ。(以下、略)

(全文は「橋梁通信」2019年1月1日号でご覧ください)