社長放談 三井E&S鉄構エンジニアリング 松田篤社長

施工力の高さで難工事に挑む

本四高速の来島海峡大橋、大阪市の夢舞大橋などわが国を代表する橋梁を手掛けてきた三井造船。建設不況の厳しい時代を乗り越え、2012年、橋梁部門と架設の子会社・三井造船鉄構工事が統合し、現在の組織が形作られた。架設力、技術力の高さは引き継がれ、新設より難しい工種の多い保全事業にも強みを発揮している。自身、数々の橋梁の建設現場を経験してきた技術者でもある松田篤社長が、会社運営への思いを語った。

「新設橋梁は、最盛期の80数万トンから昨年度は約20万トン。危機感を持っています。一方で、保全は需要が高まり、新設の不足分をいかに保全で補い事業として成立させるか。この課題は各社同じではないでしょうか」

「社会的な要求もありますし、保全は積極的に取り組むべきだと思いますが、橋梁メーカーは工場も稼働させる責務がありますので、保全だけに特化するのは現状では困難です。新設の発注もしっかり出していただき、新設をやりつつ、保全の比率も徐々に高めていくのが好ましいと思います」

(中略)

現地工事の人材が充実

「当社は、三井造船の橋梁部門と、架設の子会社・三井造船鉄構工事が12年に統合してできたため、現地工事の人材が充実し、施工能力が非常に高いと自負しており、追分橋のような難度の高い工事に対応可能です。保全工事の発注量増大は、当社にとってはチャンスではないかと考えます」 

(中略)

ODA案件にも参画

 視野は海外にも広げている。

「海外ではスリランカのケラニ川橋でJFEさん、戸田建設さんが親のODA大型工事に参画しました。

その他、ベトナムの鉄道橋、香港の青馬大橋等も受注しています。人員を見ながら、ノウハウが途切れないよう、今後もODA案件でいいものがあれば、と考えます。

グループ会社にベトナムの工場がありますから、そこで製作もできます」

(以下、略)

松田 篤(まつだ あつし)氏 1957年北海道生まれ、61歳。81年秋田大学鉱山学部土木工学科卒、三井造船入社。2007年鉄構物流事業本部建設工事部長、12年三井造船鉄構エンジニアリング(現 三井E&S鉄構エンジニアリング)総合評価対策室長、13年同取締役営業本部副本部長、15年代表取締役社長就任、現在に至る。

(全文は「橋梁通信」2019年1月15日号でご覧ください)