SIPセミナー⑦ 横浜国立大学 前川宏一氏

マクロとミクロ 複眼で寿命推定値の信頼性を確保

RC床版の点検から診断・余寿命予測まで

横浜国立大学 前川宏一氏

既設橋梁のコンクリート床版の寿命推定システム。補修・補強技術の新しい評価方法であり、過去の延長上にはない未来の予測である。

これには2つのアクセスがある。

まず、点検やモニタリングなど過去の膨大な維持管理情報(ビッグデータ)から、予見されるハザードを想定、統計的手法で余寿命を推定するマクロ的視点。例えば交通量や床版厚、降水量の増加、凍結防止剤の使用はリスク増に作用し、縦断勾配が大きいとリスクが低下する。また、設計基準や橋梁形式も考慮する。

一方で、一切の主観を入れず、構造工学や材料工学、計算力学、物質科学、物理化学、統計力学という科学的手法を総動員し、個々の床版の損傷情報から余寿命を予見するミクロ的視点。サイバー空間に建設されたコンクリート床版の挙動を科学的に調べる。

つまり、実環境と理想化された実験室内、それぞれの知見に基づき、どれだけの余寿命があるか推定し、相互検証することで、寿命推定値の信頼性を確保する。いわば、複眼の方法だ。

(以下、略)

(全文は「橋梁通信」2019年1月15日号でご覧ください)