橋に咲く フジ建機リース 柏木徳子さん

全長約12m、車幅2・5mという大型の点検車が橋の上に停まった。折り畳み式のクレーンのような「ブーム」が、最大5mの歩道を乗り越え、徐々に伸びていく。桁下19mまで下りられる。その先のバケット(カゴ)に点検員と乗り込み、操作盤に向かっていた。

表情は真剣そのもの。「点検員の命がかかっていますから」。

フジ建機リースが3年前、イタリア・バーリン社から導入した大型橋梁点検車「バーリンAB1400X」などの専属オペレーター。業界に聞くと、「世界中どこを探しても、大型橋梁点検車の女性オペレーターはいない」という。

前職で10年間、トラック運転手を務めた。橋梁の鉄構部材を工場から大型トレーラーで現場に搬送したこともある。「橋との不思議な縁を感じます」。

大型の橋梁点検車もトレーラーも、女性には操作が難しそう。でも、さらっと「女性だからとか、意識したことはありません」。

点検方法も橋梁の状況も、現場ごとに異なる。経験からつかんだ感覚を武器に、左右に90度首を振るバーリンのスイング機能を駆使して、点検員が指示した場所へ思い通りにバケットを動かす。

「その場の判断が必要なので、何年経っても『慣れた』とは言えません」

休日は手作り料理とワインで仕事の緊張を解きほぐし、次の現場に向け英気を養う。「多くの方に実際バーリンに乗って、素晴らしさを知ってほしい」。

(専属オペレーター)

※「橋梁通信」2019・2・15号掲載