足立敏之参院議員が現地を視察 インドネシアの地震・津波被害で

自民党の足立敏之参議院議員(写真左)は今年1月、昨年9月にM7・5の大地震と津波に襲われ、死者・行方不明約4300人に及んだインドネシア・スラウェシ島を視察した。同島では町のシンボル的な2径間アーチ橋も崩落しており、国際協力機構(JICA)の専門家としてインドネシア政府に派遣されている多田直人、早川潤両氏が橋を含む復興全体を支援している。

 

被災地を視察する足立議員(左端、足立議員事務所提供)

被災地パル市で崩落したのは、パル川の河口に架かっていた黄色い橋「Jembatan Palu Ⅳ」。アーチ部は250m(1スパン125m×2)で、アプローチ橋を含めた全体の橋長は300m。オーストリア企業が設計と上部工の施工を行い、インドネシア企業が下部工(橋台、橋脚、基礎)を施工した。パルの土産Tシャツにもプリントされ、町のシンボルになっていた。

youTubeの映像を見ると、津波の高さは橋桁より低く、しかも津波が来る前に落橋している。専門家の中には「アーチの高さが橋長に比べて高いことにより、地震でアーチが水平方向に変形、落橋に至ったのではないか」との見方がある(それが原因とは断定されていない)。

被災直後とみられる「Palu Ⅳ橋」(パスコ社提供)

パスコ社提供の上空からの写真では、アーチの黄色い鋼がのたうち回っているように見えるほど、激しい壊れ方。足立議員の視察は被災から3か月余経ってからだったが、なお川の中に黄色いアーチの残骸が見られた。

被害の大きかった同市ペトボ地区は平たんな土地なのに、地盤が幅1㎞、長さ2・5㎞に渡って大規模に流動、家屋約千戸が流されたりした。足立議員は「液状化に伴う大規模流動は世界的にも大変珍しい現象と考えられる」としている。

液状化による大規模流動は他の地区でも発生した。足立議員は「ジョノオゲ地区では流動化による被害に続いて、被圧地下水の流出が原因と考えられる洪水が発生し、被害を拡大した。被圧地下水が原因とは初めて聞く話だ」と驚いた様子。「日本で今後、同じような災害が発生しないとは限らない。それに対する備えをこの災害から学ぶ必要がある」と語った。

 

足立議員が視察して時も橋の残骸が残っていた(足立議員事務所提供)

視察は多田、早川両氏が同行・案内し、同時期に出張していた国土交通省河川計画課の廣瀬昌由課長、砂防・地すべり技術センターの山越隆雄国際課長も参加した。

JICAは地震の発生直後から、インドネシア政府の要請に基づき、復興基本計画(マスタープラン)の策定を支援してきた。

昨年暮れには、復興計画策定と実施支援プロジェクトに関する書類に署名し、具体的な支援策の検討を進めている。

足立議員は「日本では、東日本大震災をはじめ、様々な地震被害からの復旧・復興にあたって貴重な経験を積み重ねてきた。そのような技術的蓄積が海外でも活用されることを期待している。橋梁についても、地震、津波の影響を受けて数々の対策を施してきた経験があり、このような経験を海外でも生かして欲しい」と話している。