主張(33)  架け替えラッシュを地方の隅々まで 土木学会「22世紀提言」③

土木学会の「提言『22世紀の国づくり』」に触れた感想を続ける。土木工事の積み重ねで国土を営々と築いてきたこの国で、これまでなかったことが起きていると思させる報道が相次いでいると、前回書いた。その2例目だ。

(中略)

問題を解くカギに、育ってほしいのが、「提言」だ。その端緒となった高橋裕・東大名誉教授の問題提起は2つあり、気候変動と人口減少だった。そのうち人口減少は言い換えれば、地方衰退である。人口減少は、どの地域でも同様に進む訳ではないからだ。

例えば東京都の人口予測は、現在、15年国勢調査を基に、今後もしばらく増加を続け、25年の1398万人をピークに減少に転じるとされている。

注目したいのは、前回10年の国勢調査による予測では、人口のピークは20年の1336万人とされていたことだ。ピークは5年後ろ倒しされ、最大人口は62万人も増えた。次回20年の国勢調査ではどうなるのだろうか。

人口減少は当面、地方で顕在化するのであり、将来の国土像を考えるには地方対策が欠かせない。

橋梁の老朽化対策として、各地で架け替えの流れが起きている(本紙1面)。その一方で、市町村管理の橋の存廃が相次ぎ報道されるのは、まさに地方の窮状を示している。

そこに目を向け、「提言」を大きく育てて将来の国土像を示すことで、架け替えの流れを地方の隅々まで及ぼしたい。

(全文は「橋梁通信」2019年7月15日号でご覧ください)