SSPC年次総会報告「米国の残留塩と湿式ブラストの話」下 池田龍哉・池田工業社長 

池田社長

前号での話の通り、近年SSPCでは塩分は鋼材表面に均一に付着しているのではなく、孔食などに高濃度で偏在することが分かった。

現在、現場で運用されている塩分測定方法では、偏在している高濃度塩分だまりを検知できない。

スラリーブラスト

走査型電子顕微鏡を用いることで検知できるが、現場での運用は現実的でない。

高濃度塩分だまりが偏在するものとして、それを最も効率的に除去できる素地調整方法を検証した技術発表が行われた。

日本と米国では、

(中略)

日本でも同様に、素地調整後の残留塩に対する検証(※文献)が進められており、塗装エラーの要因として認識されている。

この偏在する高濃度残留塩化物が塗装品質に与える影響を重くとらえ、濁水処理や戻りさびなどの理由で敬遠されがちな湿式ブラスト工法を含めた塩分浄化の検証が必要ではないだろうか。

この他にも、別の発表者による許容塩分濃度の検証や、ブラスト研削材による刺さりこみが及ぼす品質上の有害性に対するテーマがあり、塩分を含む汚染の除去に関して、米国も注目し、検証が進んでいることが分かった。

※文献 冨山禎仁、西崎到:現場塗装時の塩分が鋼道路橋の塗膜性能に及ぼす影響に関する検討,構造工学論文集A,Vol.61A,pp552~561,2015.3

(全文は「橋梁通信」2019年6月15日号をご覧ください)