社長放談 西日本高速道路エンジニアリング関西 牧浦信一社長 

高速道路のスーパーホームドクター 技術の向上で

24時間365日。安心・安全で良質な高速道路ネットワークを間断なく提供するNEXCOの使命を、西日本高速道路エンジニアリング関西はグループのエンジニアリング部門として土木と施設(電気・機械)分野を担っている。計画から開通までは技術提案や施工管理、そして開通後は点検・管理と保全作業。高速道路のスーパーホームドクターの役割について、同社の牧浦信一社長が語った。

 

建設から管理まで一貫 「誰かに任せて」でなく

「当社は100年先を見据えた高速道路のスーパーホームドクターとして、お客様に安全・安心、良質のサービスを提供することを使命としています。

かかりつけ医として知識、経験を蓄えながら、技術力を高めていくのが一番の課題です」

NEXCO技術者は建設から管理まで一貫して経験し、貢献できる立場にあります。それがグループのインハウスエンジニアとしての当社の存在意義だと思います」

「誰かに任せていればよいという考えでなく、個々の社員自身の技術力を高めていくことが最も重要です」

今年度は5カ年の中期経営計画「MP2020・16~20年度」」の4年目。これまで概ね計画通り推移してきた。

「17年度の売上高は139億円、純利益4億円でしたが、昨年期も利益計上できる見通しです」

課題は大きく2つある。増え続ける業務量と、主力社員の高齢化だ。

(中略)

業務の効率化も追求している。定期点検2巡目の今年度から、グループ保有の「オートシーマ(デジタルカメラ構造物点検システム)」や、「Jシステム(次世代赤外線画像判定支援システム)」など、点検支援技術の活用に取り組んでいく。

「オートシーマは近接目視の代替として考えています。架台を据えてデジタルカメラで写真を撮ると、0・2㎜以上のクラックを自動で描いて記録しながら、変化の状況も把握できます。

現場の作業環境を改善

(中略)

働き方改革では時間外労働の低減、有休消化などに加え、現場の作業環境の改善にも取り組む。

「まず、矢板やラバーコンにセンサーを設置し、作業場内に突っ込んでくる車両があれば検知して、スピーカーやバイブレーターで作業員に危険を知らせるシステムです。

次に、熱中症を防ぐため、現場詰所機能を持つ標識車を開発しました。清掃不要のラップ式トイレもついています。今秋、全事務所に一台ずつ配備する予定です。安全確保と作業環境の向上、さらに美化になれば、働き方改革の側面的な支援になると期待しています」

女性に魅力ある職場が作り

女性が働きやすい環境作りにも取り組み始めた。現場トイレの設置、女性用の作業着・ヘルメットを手当てするようにした。

「女性の社員数は現在、12%。女性に魅力ある職場作りができないか、思案しています」

(以下、略)

牧浦信一(まきうら・のぶかず) 1952年、大阪府生まれ。67歳。77年、大阪大学大学院修士卒、旧・道路公団入社。12年、西日本高速道路会社・取締役常務執行役員。14年、高速道路総合技術研究所・代表取締役社長。16年から現職。公団時代は常磐道、名古屋第2環状、長野道、東九州道の建設に従事した。長野道では工事長として、地すべり地帯特有の難工事を経験。東九州道では所長。地元の熱望を受け、早期開通を目指して頑張ったことが思い出されると話す。

(全文は「橋梁通信」2019年6月1日号でご覧ください)