日綜産業の吊足場「クイックデッキ」 トラスアーチ形式の新設で初採用

山形県が建設中の主要地方道鶴岡羽黒線・羽黒山バイパス(3・2㎞)。このうち祓(はらい)川に架かる羽黒山橋(仮称、写真左)は上部工工事が進んでおり、床版工事の足場として日綜産業(東京都中央区、小野大社長)が国内総販売元のクイックデッキが採用された。2020年の開通を目指している。

トラスの中に設置された様子

同橋は橋長272(64+142+64)m、幅員11mの鋼3径間連続曲弦トラス橋。全国4橋目の珍しい形式で、建設費は30億円。橋桁は横河ブリッジ・楢崎製作所JVが担当し、山田工務店(山形県鶴岡市、山田和博社長)がRC床版の打設などの工事を進めている。

作業しやすい足場内

設計では従来型の足場を使うことになっていたが、橋脚の高さが60mあるため、足場施工会社・有田組が架設時の安全性などを重視してクイックデッキの使用を求めた。

クイックデッキの連結部

足場面積は3800㎡。従来型なら設置に2カ月以上かかるが、基本部材がシステム化され、専用工具を使用せず人力で組み立て可能なことなどから、約1カ月で完了し、工期短縮に寄与。高所での危険作業もなく、安全に施工できた。

現在、足場の積算でクイックデッキが安全性、施工性、工期短縮に寄与する技術として、第三者機関によりプラスの歩掛に向けて検討されているという。

現場代理人の長南誠・同工務店工事課長(写真左)は「安全面を最優先して採用した。今後も積極的に活用したい」。日綜産業の大久保工広報室長は「国交省、高速道路会社の現場を中心に約600例の実績があるが、トラス形式の新設橋梁での採用は今回が初めて。自治体案件にも積極的にアピールしていく」と語った。

※「橋梁通信」2019年8月15日号掲載