ダイニン 佐々木琢磨・新社長に聞く

リスクを冒してもお客様のために

木製コンクリート型枠メーカー・ダイニン(大阪府茨木市)でこのほど、佐々木茂社長が代表権のある会長に、佐々木琢磨専務が社長に就任した。変化が続く業界でのかじ取りを、佐々木琢磨新社長に聞いた。

社長就任の所感から。

「これまでも会社の前線に立ってお客様とやりとりしてきたので、特段変わりません。今後もお客様が望むことに柔軟に対応していくことだと思います。

一昔前は、価格面さえクリアできれば採用される時代でした。今は価格面はもちろん、使い勝手の良さ、納期などがバランスよく、よりレベルの高いものが求められます。

当社の最大の武器である培ってきたノウハウを十分に発揮しながら、お客様の要望なら当社がリスクを冒してでも役に立てるようにするのが、基本的な会社の方針です」

ニーズの変化は。

「新設から補修や架け替えに発注が変わり、人材不足でお客様の施工体制も変化しています。無人化、自動化、加えてアイコンストラクションの動きも急ピッチ。日頃からアンテナを張り、お客様のニーズや動き、技術レベルに追随していけるよう、体制作りをしていきたいと思います」

具体的な方策は。

「人材の定着と生産性の向上が生き残るためのカギです。従業員が働きやすい職場環境へ改善するため、きつい仕事の自動化、ロボットを入れた無人化、事務所の建て替えなどを進めます。

作業ごとの自動化は実現できたので、複合作業、切る・打つ・貼るという一連の流れの自動化に注力します。

お客様からいただいた構造図面からそのまま型枠図面に落とし込めるような、CADオペレイティングの自動化、頭の中にあるノウハウを上手にデータ化するAiも模索しています」

実績は。

「現場の数は大小含めて常に30ほど。年間で300~400件くらい。売上は毎年10%ほど増えています」

一つひとつに最適な対応が求められますね。

「現場では、工事が始まっても図面が整っていなかったりして、タイトな納期に迫られているなど、制約のあることが多いです。当社はそうしたお客様の役に立てるよう、努力を続けます」

付言して。

「活気ある建設業界になりませんと。日本の土木は世界に誇れる高い技術を持っています。若い方が魅力を感じ、どんどん入職してほしいです。一方、人情味が強みの業界なので、そこは失わないようにしたいですね」

※「橋梁通信」2019年9月15日号掲載