2巡目点検 ② ドローン特集 三信建材工業 夢想科学 ルーチェサーチ 川田テクノロジーズ 大日本コンサルタント

ドローン 各地の地整 デモを活発化 点検への採用も

道路橋の2巡目点検で、ロボット開発は進んでいるのか――。国土交通省の「点検支援技術 性能カタログ(案)」に掲載された企業の動向を追うシリーズの2回目は、橋梁の画像計測7件のうち、ドローン(飛行型)4件を取材した。各地方整備局がデモを活発化し、点検業務への採用も出始めている。一方では、国の出先などへの浸透不足といった課題も聞かれた。

三信建材工業(愛知県豊橋市、石田敦則社長)などの「非GPS環境対応型ドローンを用いた近接目視支援点検技術」は今年度、

三信建材工業のドローン(同社提供)

北海道開発局と九州地方整備局の管内でデモに参加した。この2地区で、直轄橋梁の点検業務に採用が決まっている。

現在の保有台数は4機。石田社長は、橋梁通信の取材に対し、各地から問い合わせが続出している状況を踏まえ、「機数を増やすとともに、操縦者を育成するための点検スクールの創設・運営も視野に入れている」と語った。

同社は、点検時に撮影した膨大な画像処理や、3次元納品を求められた際、AI(人工知能)が写真からコンクリート構造物のひび割れを自動検出する富士フイルム(東京都港区、古森重隆会長・CEO)の「ひびみっけ」と連携している。共同で講習する機会も増えた。

夢想科学(大分市、泉保則社長)の「マルチコプターによる外観目視支援技術」は、近畿・九州地整の管内計3カ所でデモに参加。点検業務は、直轄では問い合わせの段階だが、九州の自治体で採用が決定し、調整中。画像処理はやはり「ひびみっけ」との協力体制を築いている。

ルーチェサーチ(広島市、渡辺豊社長)などの構造物点検ロボットシステム「SPIDER」は、2地方整備局から講習を要請され、うち1か書で実施。点検業務も直轄1橋で採用され、数橋で計画中だ。

川田テクノロジーズ(東京都北区、川田忠裕社長)と大日本コンサルタント(東京都北区、新井伸博社長)などのマルチコプター点検システム「マルコ」は、関東、中部・北陸・九州地整管内の計8カ所のデモに参加した。東北・沖縄などからも招かれ、実施を予定している。業務での採用も数件に上った。

大日本コンサルタント・インフラ技術研究所の小林大・主任研究員は、橋梁通信の取材に「国交省の本省や地方整備局からは、ロボット点検を進める意気込みを感じる」とし、「広く世のために役立つ技術に育てていきたい」と話した。

性能カタログに掲載された企業は、「発注者や設計コンサルとの交流が増えた」と口をそろえる。「社会実装の検証の過程で、途中であきらめた会社がある中、継続した成果だ」とした。

一方で、「国の出先の事務所や設計コンサルは、ロボット技術の活用について、まだ実情をよくつかんでいない」「3次元納品の仕組みができていない。費用の問題もある」という声も聞かれる。

※「橋梁通信」2019年10月15日号掲載